2015年4月20日月曜日

HOW BOUT THE LAST YEAR?

HOW BOUT THE LAST YEAR' MUSIC?

HOW BOUT THE LAST YEAR' SCENE?

HOW BOUT THE LAST YEAR' BEST?

HOW BOUT THE LAST YEAR' LIFE?

HOW BOUT?

NOW THE TIME HAS COME

2015年1月2日金曜日

2014年1月27日月曜日

Still last year!

2013年の総合ベストを選びながら、最終的にベストからは外したけど、ほとんどベスト作品群と遜色ない傑作、良作、怪作、注目作品、等等を。あれよあれよと1月も終わっちゃいそうですけど、さらっと。


BeaconThe Ways We Separate
個人的には2013年、Ghostlyリリース作品の中で一番の注目どころ。昨今のUSインディとR&Bサウンドのクロスオーヴァー?で注目すべきはWeekndAutre Ne Veutだけじゃないぞ。


Secret MountainsRainer
ボルティモアの期待の新星、なんて言うのは大袈裟すぎるけど、これが1stとは!断言できるけど、もし今年2ndが出るなら、それは間違いなくベスト作品群に入ると思う。


El Sueño De La Casa PropiaDoble Ola EP
南米産の摩訶不思議なブレイクビーツ集。とにかくアガる、アガる!


DeafheavenSunbather
ポスト・ロック/ポスト・メタルの最重要注目株!! 同じく昨年リリースのRussian Circlesの新作よりもやっぱりこっち。


Zola JesusVersions
クラシック音楽も昨今のUSインディを語る上では重要なファクターのひとつ。ここまで素晴らしい融合を見せられたら、もう!ね。ここから始まるだろう、インディ・クラシックっていう分類も新たに作らざるを得ないかも?


WavvesAfraid Of Heights
弟とのサイド・プロジェクト(遊びの延長にあるっぽいけど、けっこう本気だよね。じゃなきゃアルバム4枚は作れない!)やBIG BOIとの曲とかとか、いわゆる「外仕事」も目立ったけど、じゃあ本家の「内仕事」は?と言えば、最高の出来。堂々貫禄も見せつける。かつ、リラックスしたムードもそこはかとなく。


PhosphorescentMuchacho
まさしくUSインディといった印象。ただポップになりすぎた?感じの洗練さは、何も個々のバンドやアーティストに限ったことではなくて、むしろ全体的にいま、そういう気運にあるのかも?


茅原実里『境界の彼方』
2013J-POP/邦楽ベスト30』の5位にも入れた作品。というか曲。曲単位で音楽が聴かれることについてはやっぱり思うところはあるけど、それでも、曲として素晴らしい。ゆえに邦楽のベストでなら上位、総合でもベストと遜色ない素晴らしさだと思う作品。


Teen DazeGlacier
チルウェイヴという言葉にまつわる諸々はここではあえて語らないけれど、そんなチルウェイヴの名実共に代表選手。の作品は、時を超え、トロ・イ・モア『Causers Of This』と符合を感じたりも。


The MenNew Moon
ガレージ・バンドの隆盛も目立った2013年。その中でもかなりポップな印象だったアルバム。その後のアコースティック盤も秀逸だけど、なんといっても、バンド・サウンドによるこれこそ。かなり王道かも。


Work DrugsMavericks
もはやチルウェイヴと呼ぶにはあまりに多くなった情報量を巧みにまとめあげた作品。肯定派だと思ってたけど、意外と脱チルウェイヴ派だったのかも?


泉まくら『マイルーム・マイステージ』
ROYみたいな存在もあって、なにかとヒップ・ホップを意識したりもした昨年。となれば、無視できるわけはなく。「君のこと」がとにかくぐっと来て……


SLZRSLZR EP
ポスト・ロックの亜種といった感じ。熱い!そういう点ではハードコアに近い部分も。荒んでるようでいて、計算されているようにも聞こえたり。ロックたぎる1枚。EPじゃあ、もう物足りない!


Tiger! Shit! Tiger! Tiger!Forever Young
正直、けっこう話題になっていることにびっくり!もっとマイナーかと思ってた。でもそれも納得。なぜって、このクオリティはバズにもなるし、話題にもなるし、ベストにも入るだろうし。


ハナエ『十戒クイズ』
個人的にだけど、すごく不思議な人だなと思う。端正な容姿に、ウィスパー系でありつつ、ハスキーっていうか、クールな面もあるヴォーカル・スタイル、わりとアダルトなサウンド等等、でありながら、アイドル的な扱われ方もするし、たぶん本人もアイドル的にあろうとしている節もなきにしもあらずじゃないかと思ったり。考え過ぎだろうけど、とにかく面白い才能だと思う。



Cold CaveGod Made The WorldOceans With No End
Black Boots/Meaningful Life 7"Nausea, The Earth And Me
ウェスのソロ・プロジェクトが放ってきた2013年のシングル・シリーズも『Nausea, The Earth And Me』で一応の完結。『Cherish the Light Years』から地続きにも聞こえた華やかなダーク/ニュー・ウェイヴから、次第に暗さを極めて行った『Black Boots/Meaningful Life 7"』~『Nausea, The Earth And Me』という流れはなかなか興味深い。すごく局地的にBathsとも共振しそうだし、昨今、復権しつつある超硬質なインダストリアルの系譜にも食い込みそうだし。


Arca&&&&&
カニエ作品への大抜擢やFKA Twigs作品への関与と、かなり時の人的なポジションにあったにも関わらず、あくまでマイペースな感じのアレハンドロの現行プロジェクト。いつまでも昔の話を引き合いにだすのは失礼だけど、ヌーロのあのどこまでも澄んだエレクトロから、ここまで正反対の、ドープな方向に振り切ったのはやっぱりNYでの体験があったからなのかな。ネクスト・ブレイクみたいなことじゃなくて、そういう諸々込みで、次の一手が本当に気になる!


FryarsCool Like MeRadio PWR
わりと、ストレートな方向に舵を切ったシングル曲と、過激?(なのか?)な内容にやや怯む、初のまとまった作品となるEP。ベストに挙げた『On Your Own』とはそれぞれが地続きでいるけれど、そのどれも異なる顔を持っていて、まだ彼の才能の底が見えない。今年はアルバムをリリースしてくれるのかな?という、ここまでの展開を考えると、相当期待値も高まっちゃうけど。でもたぶんそんな期待余裕で凌駕してくると思われます!


It is rain in my face.The Framer
ベストに挙げたのは、最新のEPで、やっぱり最新の作品を推したいっていう気持ちもそこには多分にあって。ただ、まさに傑作だったセルフ・タイトルによる1stアルバムに次いでの、9曲とややコンパクトながら、素晴らしい仕上がりのこの2ndも最後までベストに入れるかどうか悩んだ作品。アメリカってきっとめっちゃ広いところなんだろうけど、こういう才能がまだまだ本当に星の数ほどいるんだろうなと、こういうミュージシャンの存在に出会った時に、その広さをすごく実感する。今年も目が離せないミュージシャンのひとり。



とにかくFUINEにとっては豊作な年だった2013年。まだまだ聴き逃してたもの、とりこぼしもあるだろうし、聴いてたけどここでは挙げてないものもたくさんあって。そういうものについても、それから長らく書いてこなかった分、いろいろと紹介も今後継続してやっていこうかなと思います。というわけで、昨年の作品に関してはこれで一旦おわり!次はいよいよ、『FUINEが選ぶ2013年の100人』をやっちゃいます!!

2014年1月16日木曜日

FUINE magazine #18

昨年末になんとか作り終えて、現在も絶賛配布中のFUINE magazine 18号について!


全30ページ、全ページびっしり2013年の音楽について書いてます!!特集は「"talk 'bout j-pop" VERSUS US-indie」。とにかく邦楽/J-POPが面白いなと思った2013年を総括すべく、FUINEとしては初めて日本の音楽に特化して書いてみました。かなりチャレンジで、相当ハードな号です。

ここ数日、「2013年のMOST」を書いていて、あらためてUSインディの良さとかも実感しているこの頃ですが、なんといっても昨年の日本の音楽シーンは面白かった。でんぱ組「W.W.D」から始まったアイドル・ミュージックへの接近とか、ボカロ・シーン、アニソンの多様化、なんかも垣間見ながら、メジャー/インディ混合で、ごちゃごちゃした日本の音楽はかつてないほど充実していたと思うし、質の高いバンド/アーティストが本当に多いな、とも。いつもなら全然興味も沸かなかった紅白も久しぶりに、あれやこれや見入ってしまうほど(サカナクションのパフォーマンスとLinked Horizonのステージが特に面白かった)。

とまあ、この2年くらいで激変、昨年かなり面白かった日本の音楽についてと、USインディのごくごくわずかな部分とを絡めつつ、書いてみた今回の号。今回は少し、時期のズレもあるけど、多めに刷って、配本する予定なので、見つけたらぜひ手にとってみてください!手に取って損は絶対しないと思いますので!



次号は、アメコミ(MARVEL)について大特集しちゃいます!
今年はThorにCap、Guardians of the Galaxy、来年はついにAvengers、ウルトロン編が公開と、映画も熱いマーベル周辺。特に、キャップのウィンターソルジャーはほんとに楽しみ。そんなあたりも書けたら。とうとう、この特集をやってしまう時が来た……。

2014年1月14日火曜日

THE YEAR'S MOST!

2013年のUSインディ・ベスト30を某所で、邦楽/J-POPベスト30をここ、FUINEのブログでアップしてから、2013年の総合ベストをアップするまでにえらく時間がかかっちゃいました。というのも、ここに挙げる2013年の総合ベスト30は、優劣をつけ難い、どれも本当に素晴らしい作品だったから(だけじゃないけど理由は。まあ、そこは割愛ってことで)。特に、1~4位までは本当に優劣をつけるのが難しくて、さらに言えば、1位と2位には、もうその差なんてなくて、どちらも本当に素晴らしい作品。詳しくそれぞれの作品については以下で説明してくとして、ここでは昨年の総評を少し。

2013年は、世間的には、一昨年の音楽シーンの傾向を引きずるように、シーン全体が寡作気味だったと言われていて、なるほど、ネットのいろんなメディア媒体でも年間ベストのあり方がずいぶん変わってるなっていう感じがあって。例えばベスト50ソングスなんていうベストがあったり、ミュージック・ヴィデオに特化したベストがあったり、それぞれのジャンルごとのベストだったり、単純にベスト30とか50とかのアルバムのベストが見てると目立ってなかった。そんな中でもきちんとベストを挙げているところもあったけど、そもそも聴き手側もこの2年くらいで、曲単位で音楽を楽しむというスタイルがかなり定着してきて、曲はいいんだけど、アルバムとなると話は別、みたいなこともあったりして。特に日本の音楽事情ではそれが、音楽を発する側、つまりミュージシャン側にも目立ってきて。日本では(特にきゃりーぱみゅぱみゅに顕著だったけど)シングルを乱発して、ようやく出たアルバムは、既にベスト盤化していたり、っていうのがすごく多かったんじゃないかなと思う(そのシングルのリリースペースも尋常じゃなかった)。それと、アニソンのクオリティが上がってきた中で、アニソンを(シングルで)あれもこれも(他の邦楽と同様にして)聴く、みたいな土壌もこの2年の間にかなり出来てきたんじゃないかと。そう考えると、まだ海外のほうが、SoundCloud等でのシングルとほぼイコールな楽曲の発表スタイルがありつつも、やっぱりアルバムに重点を置いているかな、なんて思ったりもする。とは言え、アルバムとして素晴らしいものは洋邦問わず、昨年もけっこうあったと思っているのがFUINEの意見。世間的には良作が少なかったのかもしれないけど、実はFUINEとしては、2012年に比べて、昨年2013年はいくつか傑作と呼べるものにも出会えたし、音楽的にはむしろ豊作な年だったんじゃないかと思う。

というわけで、だいぶ遅ればせながら、2013年の総合ベスト30を以下に。このあといろいろ2013年をサクサク振り返っていくつもりなので(まだ2013年な気分が抜けない感もありつつ)、サクッと流してもらえれば。



1、環ROY『ラッキー』
1位と2位ですごく悩んだ末にこっちを1位にしたのは、やっぱりまだ一般的には、環ROYに対しての評価が低いのかなと感じて、もっと注目してほしいなという思いもあったから。とは言え、しかるべき人には、きちんと評価されてもいるわけで、最終的な判断基準はむしろ音楽自体にあって。やっぱりここでライミングされる日常感はすごく刺激的な響きを携えていると思うし、ヒップ・ホップの範疇を大きく逸脱しつつも、芯となる部分にはやっぱりヒップ・ホップがきちんとあって。オールドスクールもニュースクールもごちゃごちゃな今の時代には、環ROYのラップには光るものがある。ヒップ・ホップの未来を(たぶん誰よりも)見据えつつなその視点は、イコールそのまま一番面白いって感覚に繋がる。某誌の昨年のヒップ・ホップの注目どころ的なとこで、環ROYを入れていなかったことについてはもっと考えるべきだと思う。


2、CompanionCompanion
そして、2位としたCompanionのデビュー作。冒頭で曲単位でとかアルバム単位で、っていう話をしたけど、この作品はアルバムとしての完成度がとにかく素晴らしい!Pepi Ginsberg嬢の歌声もさることながら、安定して聴かせるバンド・アンサンブルがなんと言っても最高で、昨今のUSインディの傾向を汲みつつも、そこに依存することなく、きちんと自分達の音を鳴らしているところも、すごく好感が持てる。曲それぞれが素晴らしいのはもちろん、アルバム通して聴いても曲それぞれの良さを損なうことはなく、むしろ全体通して聴くことで、曲それぞれの良さがさらに際立つのも面白い。USインディという括りでなら間違いなくダントツ1位。イマイチ、オリジナリティにかける昨今のUSインディ・シーンにおいては、この個性は極めて稀有だと思う。


3、後藤まりこ『m@u
現在の日本のオルタナ女子のなかでは間違いなく最高峰なんじゃないかと思う。というか唯一無二。ちょいちょい言ってきたことで、くどいかもしれないけど、本当にこういう人がメジャー・シーンで活躍しているってことが面白いなあって思う。脈絡と紡がれてきた様々な音楽の中でも、こういう感じ、ここまで面白いものっていうのはなかなか、なかったと思う。「ふれーみんぐりっぷす」とかほんともう最高だし、「Hey musicさん!」みたいな曲も今様な感覚ですごく楽しい。


4、Psychic IllsOne Track Mind
純粋に音楽として素晴らしいと思った作品、という意味では他よりも頭1つ2つ(いや、3つ4つくらい)抜きん出ていたアルバム。とにかくカッコイイし、気付くと聴いてたってくらい、何度も何度もくり返し聴いたこともあって、とにかく昨年リリースの作品のなかでも印象に残っている1枚。ロックンロールやブルーズといった大人なロックに、煙たく籠った、倦怠的なサイケデリア。取っ付きにくく思われがちだけど、実際聴いてしまえば、そんな敷居なんてないも同然。これでも過去作から比べたら格段に聴き易くなってるってこともあえて書いておこうかな。


5、BathsObsidian
実は昨年のベストはウィルくんの復帰作にして、色々と問題作なこのセカンド・フルだったかもしれなかったんだけど。純粋に楽曲のクオリティ、そこにある熱量みたいなものとか、ポテンシャル、いろんなことを考えたら、「黒曜石」と題されたこの暗黒トロニカこそベストに相応しい作品。上4つ聴いてなければ間違いなくこのアルバムをおしてただろうと思う。1~5位までは間違いなく昨年のベスト群。


6、Small SurLabor
ボルティモアのトリオによるこのフォーク・ロックないしスロー・コアはインパクトで言うと1~5までほどじゃないにしろ、とにかく染みる曲が並ぶ良作。こういうバンドがちゃんといるからUSインディは聴いていられるっていうか。こういうバンドこそUSインディと言いたい。USインディの良心。


7、HousesA Quiet Darkness
シカゴの男女デュオによるセカンド・フルもやっぱりUSインディの良心と言うべき素晴らしい作品。昨年は本当にこういう作品が際立っていたように思う。派手な仕掛けがあるとか、トリッキーなサウンドだとか、そういうんじゃなく、もっとストレートに、曲が心にすとんと来るような、そんな。6、7の2枚はそういう作品群の中でも特に印象深く、素晴らしかった作品。


8、ZorchZZOORRCCHH
で、その派手なことしてる系では、マス・ロックの期待の新鋭と呼べそうなオースティン出身のサムとザック(名前が同じだけだよ)のデュオによるデビュー・フルが破格のかっこよさ。マス・ロックにまだこんな面白いのがあったんだ!と、聴いて思わず嬉しくなった作品。やっぱり例に漏れずバカテクだったりするのに、めちゃくちゃキラキラしたシンセ・サウンドまで畝(うね)って、最高に楽しくなれるアルバム。


9、DënverFuera De Campo
USの外の作品で唯一10位以内にいれたいと思ったのが、このチリの男女デュオの3rdアルバム。何より2人のハーモニーが素晴らしいんだけど、この往年のソウルを現代に蘇らせたようなサウンドメイキングが面白いし、R&Bがインディ・シーンまで席巻している昨今の状況の一歩先を行ってるようにも思えて、そういう意味でもすごく面白いなと。


10Colin StetsonNew History Warfare Vol. 3: To See More Light
ジャズは、そのサウンドや背景なんかも含めて興味はあれど、これまできちんと聴いてこなかったけど、限りなくジャズに近いところにあるこの作品は、再びジャズに目を向けさせてくれるきっかけにもなりそう。ただここで鳴り響くは、ジャズの枠に収まりきらない革新。全てを自らの手で一発録り、壮大な三部作の完結編、大衆性という面で一役買ったジャスティン・ヴァーノンの参加等々、トピックも豊富。でもこの革新は、いくら言葉を尽くしても語り尽くせないんだろうと思う。幾度かの「?」を超えたらこれが癖になる。かも。


11FryarsOn Your Own
何かと衝撃なEPやダフトパンクを意識したんじゃ……と勘ぐりたくなるシングルよりも、やっぱりこの1曲。Local NativesAlt-Jのリミックスでも見せた腕前に、さらに流麗な歌声まで披露。R&Bとインディ・ロックの繋がりが何かとバズられたりもした2013年。バズではない本物となるべく躍進した彼の2013年を象徴する曲として。


12cokiyuHaku
BathsGeskia!LASTorderが参加したことでも話題となった作品。asunapiana等、日本独自に進化/深化していった女性ミュージシャンによるエレクトロニカ。その最新形にして、最高傑作。その繊細な響きは、まさに日本の奥ゆかしき女性の姿そのもの(なんて言っていいだろうか)。同じ日本人としてこの作品を聴くことができるのが誇らしい限り!


13Local NativesHummingbird
それまでスルーしてしまっていた彼らの、一昨年、アルバムに先駆けて公開された「Breakers」を聴いた瞬間にこれは!と思い、アルバムの蓋をあけて確信。メンバーの親族の死など、悲しい物語がアルバムの背景を覆い、ゆえに暗い風景が広がる作品でありながら、同時にポップ・ミュージックとして優れているという点で、これほど完璧な作品はない。正直、1~10の作品群となんら遜色ない出来。


14It is rain in my face.Bumrush Day
BandcampSoundCloudですでに公開されていて、まもなくDevil Down Recordsから"きちんと"リリースもされるEP。直前の2ndフル『The Framer』よりも個人的には素晴らしいと思っていて、もちろん2ndも最高の出来だったけど、何と言っても、ここで爆発してるアメリカン・エレクトロニック・フォーク/ブルーズ/カントリーがとにかく最高に気持ちいい。踊れる要素まである「Hurt (Broken Ring)」がとりわけ素晴らしいんだけど、やっぱりここでは冒頭の「Waiting On The Rain To Fall」が今作を象徴しているかな。素晴らしい。


15SuunsImages du Futur
パワー・プレイで押し切る感じ?かと思いきや、ヘンテコインディ?かと思いきや、超ダウナーヘヴィサイケ?かと思いきや、ガレージ・ロックなダブ?かと思いきや、スペース・ロック?だかなんだかな着地点。笑い声とその間に挟み込まれるように囁かれる歌。拍手。とにかく受け手の許容を超える感じ(ほんとにそういう感じだよ!)。


16Wienners『蒼天ディライト/ドリームビート』
とにかくこの曲を何度聴いたことか。何度脳内リフレインしたことか。どんなロウ・モチベーションな時もこの曲で乗り切りましたよ!ヴォーカル玉屋くんのでんぱ仕事も含め、2013年各所で覚醒した日本語ロックのひとつの極地。この曲の歌詞の遊びがとにかくすごい好き。だってこれってあれでしょ、そんでもってこれはあれでしょ!みたいな。超楽しい曲!このあとに来るアルバムはどんなんなるの!?


17NativeOrthodox
マス・ロックって、本国アメリカじゃ一体どんな感じなのかは未だにけっこうギモン。ハードコアとかの亜種的な感じなのかなって気もするし、エクスペリメンタル系あるいはインディ・ロックの番外編みたいな?Nativeのサウンドを聴くとよりそんなギモンがギモンに。今やマス系のサウンドと言えば、Sargent Houseでしょ。って感じだけど、後述のテラメロ、ディスタウン、先のゾーチ、昨年リリースはないもののファンアイランド、それからデフヘヴン、ラシアン・サークルズらメタル系マス?なんかまで網羅したSargent House所属のマス系のなかでも一際硬派なNative。そして一際、メロディアスで男泣きさせられる今作は2013年マス・ロック作品の中で1、2を争うくらいの傑作(当然もうひとつはZorchのデビュー・フル)。


18[Champagne]Run Away/Oblivion
覚醒盤。そんなもんがあるとすれば、それは間違いなくこれ。同年リリースのアルバムよりもこっちを推したいのは、やっぱり、ここにしゃんぺ完全覚醒が刻まれているから。先に公開された「Run Away」の高音域のヴォーカルとか、バンド・アンサンブルの強さももちろんだけど、続く「Oblivion」の普遍的なメッセージ性と、しっかりと技に裏打ちされたサウンドの妙がとにかく気持ちいい。強いて言えばアートワークかな?もうちょっといい感じになったような気もしなくもないけど……


19Vietnaman A.merican D.ream
渋谷系ならぬ激渋系?なんじゃそりゃ笑。と、戯言はそのへんにして、枯れ具合も絶妙な、酔いどれブルーズ/フォーク。キャンプファイヤー的な景色とか、夕暮れのビーチとかも脳裏に浮かぶどこまでもアーシーな作品。詳しく知らないけど、場末感満点。どんな心理でこの作品は作られたのかとか、そういうところまで気になる怪作にして傑作。


20Keaton HensonBirthdays
日がな一日、家で絵を描き、音楽を奏でているという内省的なミュージシャンの心の叫びが詰まった本作。ポエトリー・リーディングなんかもする彼の繊細すぎる歌、そして彼の歌声は儚くて、それゆえか非常に美しい。

彼のスケッチやポエトリー・リーディング、その他いろいろはここで。http://keatonsketches.blogspot.jp/


21This Town Needs Guns13.0.0.0.0
このバンドはとにかくこのアルバムでめちゃくちゃ化けた!1stアルバム時のどこかエモパンクキッズっぽさは完全に消えて、マス・ロックを更なる高みに持ってこうという気概さえ感じられそうな今作はまさに大人のためのロックて感じ?素晴らしい!


22Letters From ReadersDot Dash
すでに初作からポスト・ロックの範疇にとらわれてない、シネマティックな作品作りを続けてきた彼の初フル作。郷愁的で、叙情的で、映像喚起的で、煽情的で、とてもユニークな作りで、怪作であり傑作でもある。まさに他に類を見ない作品。究極に自由な感性は非常に稀有。貴重な作り手のひとり。


23Maniqui LazerDead Celebration
31Gの総帥率いるAll Leatherへの参加や、それぞれのソロ活動、レーベルIndian Goldの運営などなど、メンバーそれぞれの活動などを経て、2013年、ようやくリリースされたその母体バンドの、前作から実に5年振りとなる3rdフル!感触としてはLiarsなんかにも近いかも。ノイズまみれなクワイア、ウィッチ・ハウスに接近したような陰り、陰鬱なポスト・パンク。新興レーベル、Holy Dead Recordingsという存在も強烈なインパクトを残してるし、とにかくこのバンド周りは面白いことが尽きない。次が今からもう楽しみ。


24Camera ObscuraDesire Lines
もう1stアルバムからずーっと聴き続けてるグラスゴーの良心。このバンドの新作には毎回心躍りますね。トレイシーアンの歌声は本当に美しいし、バンドアンサンブルは変わらず素敵だし、雨の日も晴れやかな気分にしてくれる不思議な響きももちろん健在。でも懐古的で終わるんじゃなく、ちゃんと今様な仕掛けもあったりして。終盤の「Every Weekday」が秀逸!


25TrillonesFrom The Trees To The Satellites
エレクトロニカ/音響系の新世代。Indian GoldからリリースされたSad AnimalsMachweoDevolSLZR等、音響系のミュージシャンは本当に素晴らしい人が多くて、特にこのTrillonesはそのなかでも一番の輝きを持って登場。メキシコは今本当に面白いミュージシャンがたくさんいるなあ。SoundCloudで公開された近作の徹底した硬質感とは裏腹に流麗なチル的トロニカに仕上がっている初EP。傑作です!


26SundrugsHidden Scenes
そのIndian GoldのブレインであるValentinのソロ、Vampire Slayerにも通じそうな、ポーランドの若きミュージシャン、Sundrugsのアルバムは同じくVampire Slayerも作品をリリースするBLW BCKから。レーベルメイトのSaåadも参加したこのアルバムは重厚かつ果てしない広がりを持ったドローン・アルバムの傑作。むしろ荘厳に聞こえる音の重なりも印象的。


27Deptford GothLife After Defo
小学校で教師のアシスタントをしていたこともあるという、南ロンドンのDaniel Woolhouseによるソロの初作。ポスト・ジェイムス・ブレイク/XXなんて言われているみたいで、確かにその呼び声も相応しい仕上がりの作品。Fryarsといい、Keaton Hensonといい、イギリスのミュージシャンのレヴェルが最近めきめき上がっているように思う。背景のポスト・ダブステップ的なサウンドに、ユニークなヴォーカルが乗った、しっかりと味のある歌もの。少々大仰なバズもまんざらでもない。


28Vampire SlayerMakeout Weird
ドローン/アンビエント的なところからスタートして、ダブステップも通過、エレクトロ・ノイズな展開も経て、辿り着いた境地。エレクトロ/エスニコアとでも言えばいいかな。ビートに次ぐビート、間を彩るシンセ・ウェーヴ。かすかに覗くオリエンタリズムも絶妙。


29Tera MelosX'ed Out+X'ed Out (The Remixes EP)
マス・サウンド全開の『Drugs/Complex』から、大胆に歌ものに挑戦した『Patagonian Rats』を経て、最高のポップネス満載、グルーヴあり、変拍子あり、歌ありの最新型マス・サウンドに覆われた、実験的ともとれる『X'ed Out』とそのリミックスEP。特に本編での破天荒ぶりは、かつてのマス・ロック全開の初期をも思わせるほどのもの。そんな中「Sunburn」や「Tropic Lame」のようなストレートなロック・ソングが光る。本編ラストの「X'ed Out And Tired」はまさかのアコースティック編成!そして、メンバーであるニックをはじめ、Zorchのサム、ザック、Fang Islandのジェイソン、LAのヒップ・ホップ・アーティスト、Busdriverらのリミックス集は現在のマス・シーンのオールスター盤。なかでもZorchの2人によるリミックスは要注目!


30Mikal CroninMCII
昨年メディア等、各所で話題となったTy Segall"相棒"Mikal Croninのセカンド。年末に公開された「Peace Of Mind」のミュージック・ヴィデオのイメージが強すぎて、その感じしか残ってなかったけど、改めて聴けば、底抜けなポップ・アルバム。とは言え、楽しげなガレージ・ソングと、「Peace Of Mind」な曲と半々って感じかな。とくに「I'm Done Running From You」が素晴らしい。これは確かにそこかしこで絶賛されるのも頷ける。でもまあ、FUINEではこういう感じってことで。


と、30位まではこんな感じ。もうこの30枚は不動でとにかく素晴らしかった作品群。以下、31位~40位と、それ以外で注目した作品群を。


31Sam AmidonBright Sunny South


32Eleanor FriedbergerPersonal Record


33No JoyWait To Pleasure


34QuicksailsMayville Dream


35、赤い公園『公園デビュー』


36、ねごと『5


37Zeus!Opera


38Bass Drum Of DeathBass Drum Of Death


39、大森靖子『絶対少女』


40Jonas ReinhardtMask Of The Maker



で、2013年の注目作品3枚は……

High HighsOpen Season


Eat SkullIII


でんぱ組.incWORLD WIDE DEMPA


の、3枚。とにかく2013年はでんぱ組が面白かった年だし、チルウェイヴ以降ということではHigh Highsみたいなバンドもとても面白かった。大きくサウンドをかえてきたEat Skullのアルバムもすごく2013年らしい感じだった。とまあ、こんな昨年の総合ベスト。

次はこのなかに入れられなかった、とりこぼした、ベストの影に埋もれてしまったけど、素晴らしい作品群について。