2014年1月27日月曜日

Still last year!

2013年の総合ベストを選びながら、最終的にベストからは外したけど、ほとんどベスト作品群と遜色ない傑作、良作、怪作、注目作品、等等を。あれよあれよと1月も終わっちゃいそうですけど、さらっと。


BeaconThe Ways We Separate
個人的には2013年、Ghostlyリリース作品の中で一番の注目どころ。昨今のUSインディとR&Bサウンドのクロスオーヴァー?で注目すべきはWeekndAutre Ne Veutだけじゃないぞ。


Secret MountainsRainer
ボルティモアの期待の新星、なんて言うのは大袈裟すぎるけど、これが1stとは!断言できるけど、もし今年2ndが出るなら、それは間違いなくベスト作品群に入ると思う。


El Sueño De La Casa PropiaDoble Ola EP
南米産の摩訶不思議なブレイクビーツ集。とにかくアガる、アガる!


DeafheavenSunbather
ポスト・ロック/ポスト・メタルの最重要注目株!! 同じく昨年リリースのRussian Circlesの新作よりもやっぱりこっち。


Zola JesusVersions
クラシック音楽も昨今のUSインディを語る上では重要なファクターのひとつ。ここまで素晴らしい融合を見せられたら、もう!ね。ここから始まるだろう、インディ・クラシックっていう分類も新たに作らざるを得ないかも?


WavvesAfraid Of Heights
弟とのサイド・プロジェクト(遊びの延長にあるっぽいけど、けっこう本気だよね。じゃなきゃアルバム4枚は作れない!)やBIG BOIとの曲とかとか、いわゆる「外仕事」も目立ったけど、じゃあ本家の「内仕事」は?と言えば、最高の出来。堂々貫禄も見せつける。かつ、リラックスしたムードもそこはかとなく。


PhosphorescentMuchacho
まさしくUSインディといった印象。ただポップになりすぎた?感じの洗練さは、何も個々のバンドやアーティストに限ったことではなくて、むしろ全体的にいま、そういう気運にあるのかも?


茅原実里『境界の彼方』
2013J-POP/邦楽ベスト30』の5位にも入れた作品。というか曲。曲単位で音楽が聴かれることについてはやっぱり思うところはあるけど、それでも、曲として素晴らしい。ゆえに邦楽のベストでなら上位、総合でもベストと遜色ない素晴らしさだと思う作品。


Teen DazeGlacier
チルウェイヴという言葉にまつわる諸々はここではあえて語らないけれど、そんなチルウェイヴの名実共に代表選手。の作品は、時を超え、トロ・イ・モア『Causers Of This』と符合を感じたりも。


The MenNew Moon
ガレージ・バンドの隆盛も目立った2013年。その中でもかなりポップな印象だったアルバム。その後のアコースティック盤も秀逸だけど、なんといっても、バンド・サウンドによるこれこそ。かなり王道かも。


Work DrugsMavericks
もはやチルウェイヴと呼ぶにはあまりに多くなった情報量を巧みにまとめあげた作品。肯定派だと思ってたけど、意外と脱チルウェイヴ派だったのかも?


泉まくら『マイルーム・マイステージ』
ROYみたいな存在もあって、なにかとヒップ・ホップを意識したりもした昨年。となれば、無視できるわけはなく。「君のこと」がとにかくぐっと来て……


SLZRSLZR EP
ポスト・ロックの亜種といった感じ。熱い!そういう点ではハードコアに近い部分も。荒んでるようでいて、計算されているようにも聞こえたり。ロックたぎる1枚。EPじゃあ、もう物足りない!


Tiger! Shit! Tiger! Tiger!Forever Young
正直、けっこう話題になっていることにびっくり!もっとマイナーかと思ってた。でもそれも納得。なぜって、このクオリティはバズにもなるし、話題にもなるし、ベストにも入るだろうし。


ハナエ『十戒クイズ』
個人的にだけど、すごく不思議な人だなと思う。端正な容姿に、ウィスパー系でありつつ、ハスキーっていうか、クールな面もあるヴォーカル・スタイル、わりとアダルトなサウンド等等、でありながら、アイドル的な扱われ方もするし、たぶん本人もアイドル的にあろうとしている節もなきにしもあらずじゃないかと思ったり。考え過ぎだろうけど、とにかく面白い才能だと思う。



Cold CaveGod Made The WorldOceans With No End
Black Boots/Meaningful Life 7"Nausea, The Earth And Me
ウェスのソロ・プロジェクトが放ってきた2013年のシングル・シリーズも『Nausea, The Earth And Me』で一応の完結。『Cherish the Light Years』から地続きにも聞こえた華やかなダーク/ニュー・ウェイヴから、次第に暗さを極めて行った『Black Boots/Meaningful Life 7"』~『Nausea, The Earth And Me』という流れはなかなか興味深い。すごく局地的にBathsとも共振しそうだし、昨今、復権しつつある超硬質なインダストリアルの系譜にも食い込みそうだし。


Arca&&&&&
カニエ作品への大抜擢やFKA Twigs作品への関与と、かなり時の人的なポジションにあったにも関わらず、あくまでマイペースな感じのアレハンドロの現行プロジェクト。いつまでも昔の話を引き合いにだすのは失礼だけど、ヌーロのあのどこまでも澄んだエレクトロから、ここまで正反対の、ドープな方向に振り切ったのはやっぱりNYでの体験があったからなのかな。ネクスト・ブレイクみたいなことじゃなくて、そういう諸々込みで、次の一手が本当に気になる!


FryarsCool Like MeRadio PWR
わりと、ストレートな方向に舵を切ったシングル曲と、過激?(なのか?)な内容にやや怯む、初のまとまった作品となるEP。ベストに挙げた『On Your Own』とはそれぞれが地続きでいるけれど、そのどれも異なる顔を持っていて、まだ彼の才能の底が見えない。今年はアルバムをリリースしてくれるのかな?という、ここまでの展開を考えると、相当期待値も高まっちゃうけど。でもたぶんそんな期待余裕で凌駕してくると思われます!


It is rain in my face.The Framer
ベストに挙げたのは、最新のEPで、やっぱり最新の作品を推したいっていう気持ちもそこには多分にあって。ただ、まさに傑作だったセルフ・タイトルによる1stアルバムに次いでの、9曲とややコンパクトながら、素晴らしい仕上がりのこの2ndも最後までベストに入れるかどうか悩んだ作品。アメリカってきっとめっちゃ広いところなんだろうけど、こういう才能がまだまだ本当に星の数ほどいるんだろうなと、こういうミュージシャンの存在に出会った時に、その広さをすごく実感する。今年も目が離せないミュージシャンのひとり。



とにかくFUINEにとっては豊作な年だった2013年。まだまだ聴き逃してたもの、とりこぼしもあるだろうし、聴いてたけどここでは挙げてないものもたくさんあって。そういうものについても、それから長らく書いてこなかった分、いろいろと紹介も今後継続してやっていこうかなと思います。というわけで、昨年の作品に関してはこれで一旦おわり!次はいよいよ、『FUINEが選ぶ2013年の100人』をやっちゃいます!!

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